私を包むそれは包んでいるというよりもまるで 私を独り占めしているみたいだった。 覗き込んだあなたの顔。 偶然捉えたスマートフォンのシャッター。 レンズ越しにあなたの瞳に映る今にも泣き出しそうな私の顔。 握りしめたあなたの手に伝える「まだ帰りたく…
さむいから。 迷子になるから。 お誕生日の前祝いだから。 なんでもいい。 手を繋ぎたかった。 肌と肌を触れ合わせて、 あなたの体温を感じたかったから。 握りしめた右手がじんわり湿って だんだんと思い出す。 あなたが、わたしが、 混ざりあって溶け合っ…
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