1. あれはいつの出来事だったのだろうか。りっちゃんと二人であのカヌーを見たのは。 昼と夜が入り交じった空にクタクタに溶けてしまいそうな一艇のカヌーは、まるで私達など、ここに居ないかのようにゆっくり、ゆっくりと空を滑っていった。 「沙希、あれ…
小一の、今頃のちょうど真夜中。 よく父親と母親の2人とも外出していて家に居なかった事があった。しし座流星群のピークを見極めに夜中に外出していたようだった。しかし私は夜中に1人でトイレに行けないような、まだまだ両親にベッタリ甘えていた頃だったの…
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