2020-03-11 あの日の林檎 詩 にっきのようなもの 創作 甘く甘く そして苦い 林檎 初めて私を見つけてもらった 苦くて甘い、居場所をくれた あの日くれた林檎は今もそうっと包んで宝箱 奥底に滲み出す猛毒の林檎の甘い甘い汁 宝箱は甘い猛毒の汁でだんだんくすんでいく じわり じわり じわ り じわ り じわっ 林檎はどんどん熟れていく 艶々で柔らかそうな林檎 えいやっと指で突いてみる ずぶっ あぁ もう逃げられない