ふと見上げると、満月だった。 ただぼんやりと「今日は満月なのか」と思った。 先程まで貴方に触れていた右手には、 着替えなどの入ったカバンの取っ手が 握られている。 手が悴む寒さに舌打ちしながら、 貴方のいない右側を見ないふりをした。 まだ、そこに…
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